三角筋とはいわゆる肩の筋肉であり、逆三角形のシルエットには欠かせない部位でもあります。
三角筋はダンベルやバーベルなどで鍛えるのが一般的ですが、自分の体重を利用した自重トレーニングでも鍛えることが可能です。
今回は、そんな自重でできる三角筋のトレーニング方法や肩を鍛えるメリットについて解説します。
Contents
三角筋の概要
三角筋とは肩関節を覆っている三角形の形をした筋肉のことであり、肩甲骨を鎖骨からはじまり、上腕骨にかけて位置しています。
腕をあらゆる方向に動かすほど可動域が広いのが特徴で、腕や肩を動かすといった日常の動作に加えて、ランニングでの腕振りや野球での投球、テニスでのスイングなど、スポーツ競技でも使われる場面が多いです。
また、三角筋は前部・中部・後部の3つで構成されており、これらをバランスよく鍛えることで、丸みを帯びた逞しい肩を手に入れることができます。
ただし、肩関節は不安定であり怪我をしやすい部分なので、トレーニング前はウォームアップやストレッチをしっかり行うことが大切になります。
三角筋を鍛えるメリット
肩幅が広がる
三角筋を鍛える最大のメリットとして、肩幅が広がることです。
肩幅が広がると逞しい三角筋が手に入り、男性の場合は逆三角形のシルエットを、女性の場合はすらっとした肩回りに近づきます。
三角筋は自重トレーニングでも十分鍛えられますが、負荷には限度があるので、慣れてきたらダンベルやバーベルを使ったフリーウェイト種目にも取り組んでみましょう。
基礎代謝がアップする
三角筋は上半身の中でも大きい筋肉であり、鍛えることで基礎代謝を向上させることができます。
基礎代謝が増えるとそれだけ消費されるエネルギーが増えるため、太りにくく痩せやすい身体に変化します。
比較的大きい三角筋を鍛えると基礎代謝がアップしますが、より代謝を向上させたい方は、大臀筋やハムストリングス、背筋など人体の中でも特に大きい筋肉を鍛えるのがおすすめです。
肩こりが改善される
肩こりの原因の一つは肩関節や首周りの筋肉の血行が悪くなり、疲労物質が溜まることで神経が刺激されることです。
運動不足や長時間同じ姿勢をとっていると肩こりになりやすく、特にデスクワークの人が発症しやすいです。
自重、フリーウェイト関係なく、三角筋のトレーニングを行うと肩関節や首周辺の血行が良くなるため、肩こりの改善や予防が期待できます。
三角筋を鍛える自重トレーニング5選
ここでは、自重で簡単に取り組める三角筋のトレーニングを紹介します。
トレーニングの正しいやり方やポイントをしっかり確認しておきましょう。
①パイクプッシュアップ
パイクプッシュアップはお尻をかなり高く上げた状態で行う腕立て伏せのことで、三角筋の前部・中部に強い負荷をかけることができます。
✓ポイント
・背中を真っすぐ保つ
・顎を上げない
・上体を深く下ろす
✓セットの組み方
10~15回を1セットとする
3~5セットを目安に行う
インターバルを30秒ほどとる
②スードプッシュアップ
体の下に両手をついて行う特殊な腕立て伏せが、スードプッシュアップというトレーニング方法です。
①肩幅くらいの手幅で両手を床につけ、外側に向ける
②つま先を立てて上体を持ち上げ、体を前に持ってくる
③肘を曲げて、上体を下ろす
④胸が床につく直前まで下ろしたら、元の位置まで戻る
✓ポイント
・お腹の下に両手があるようにする
・お尻を上げない
・両手は斜め30度外側に向ける
✓セットの組み方
10~15回を1セットとする
3~4セットを目安に行う
インターバルを30秒ほどとる
③プッシュバック
通常の腕立て伏せが上体を真上に持ち上げるのに対して、プッシュバックは上体を後方に持ち上げることで、三角筋を集中して鍛えることができます。
①両手を床につけて、肩幅程度に広げる
②腕立て伏せの姿勢になり、背中を真っすぐ保つ
③肘を曲げて、上体を下ろす
④肘を伸ばすと同時に膝を曲げて、上体を後方に持ち上げる
⑤膝を伸ばして、元の姿勢に戻る
✓ポイント
・できるだけ肘を伸ばす
・お尻を突き出すイメージで行う
✓セットの組み方
10~15回を1セットとする
3~5セットを目安に行う
インターバルを30秒ほどとる
④プッシュザグラウンド
プッシュザグラウンドは床を押して上体を持ち上げることで、三角筋の強化や腹筋の引き締めが期待できるトレーニング方法です。
①床に仰向けに寝転がる
②肩と肘が一直線になるように腕をつける
③肩を意識しながら上体を持ち上げる
④できるだけ上げたら、肘を曲げて元の位置まで戻る
✓ポイント
・大きな動作で行う
・肩に負荷をかけるようにする
✓セットの組み方
15~20回を1セットとする
3~5セットを目安に行う
インターバルを30秒ほどとる
⑤逆立ち腕立て伏せ
逆立ち腕立て伏せは壁などを使って逆立ちした状態で腕立て伏せをするトレーニングであり、自重トレーニングの中でもトップクラスの負荷を誇ります。
①壁にかかとを当てて、壁倒立の姿勢になる
②両手は肩幅くらいに広げ、手のひらを前方に向ける
③肘を外側に押し出すように曲げ、上体を深く下ろす
④頭が床につく直前まで下げたら、元の位置まで上体を持ち上げる
✓ポイント
・なるべく低い位置まで体を下ろす
・肩の筋肉を意識する
・無理をしない
✓セットの組み方
6~10回を1セットとする
2~3セットを目安に行う
インターバルを1分ほどとる
自重トレーニングで肩の筋肉を上手に鍛えよう
今回は、自重でできる三角筋のトレーニング方法について解説しました。
三角筋は自重トレーニングでも正しいフォームを意識して行えば、三角筋にしっかりと負荷をかけることができます。
筋肉の発達がストップしたら負荷が足りていない場合があるので、フリーウェイトやマシンを使った種目に挑戦してみてください。
①両手を床につけて、肩幅よりも少し広げる
②お尻を高く引き上げて、体を直角に曲げる
③肘を外側に曲げて、上体を下ろす
④頭が床につく直前まで下げたら、肘を伸ばして元の位置まで戻る